虫歯になりにくいようにする方法を知っていますか?
日々の予防やメンテナンスが大切です。
治療してきれいになった歯、自慢の白い歯・・・
この状態を長く維持するには日頃の予防やメンテナンスが重要です。
歯の治療は数回で終わってしまいますが、家に帰ってからの歯磨きは一生続くのです。また、これがおろそかになってしまうと再度虫歯や歯周病が進んでしまい、悪循環を繰り返すばかりです。
簡単に歯磨きといっても「磨いている」のと「磨けている」のでは全く違います。正しい方法で丁寧に行わなければ効果は激減してしまいます。
当院では年に3~4回の定期健診、クリーニングをお勧めしており、予防の基本となる歯磨きの仕方を徹底的に指導させてもらい、しっかり理解していただき、毎日の自宅での予防のプラスになればと考えています。
予防やメンテナンスにより、治療した部分の再発防止、新たな虫歯、歯周病の進行、口臭、歯の汚れを防ぐことができます。
毎日どんなにきちんと歯磨きをしているつもりでも、セルフケアだけでは虫歯の原因となるバイオフィルムやお茶・コーヒー・タバコなどの汚れを完全には落とすことはできません。
正しいセルフケアに加え、定期的なプロのケアが、あなたの将来の口腔環境を守り自然で美しい歯を育てるのです。
右側のグラフは「クリニックへのかかり方次第で将来的に残っている歯の数が変化する」ことを表したものです。
「何か歯に問題が生じた時にだけ歯科医院に行く」という考えでは、歯を残すことは困難です。
そのような通院方法だと80歳にはどのくらい歯が残せるかというと、せいぜい6本程度です。
ご自分の歯がなくなれば、入れ歯の生活となります。
しかし、定期検診で歯科医院に通われている患者様の歯は、80歳でも15本以上あります。
定期的に来院する習慣のない方にとっては「なんで異常もないのに歯科医院に行くの?」と疑問に思うかもしれません。
「異常がなくても歯科医院に行く」という考えがあるかどうかで、将来あなたの残っている歯の本数が変わってくると言っても過言ではありません。
定期検診では、悪い部分の早期発見・早期治療が可能になることはもちろんですが、何よりも歯周病の原因となる歯石・歯垢・バイオフィルムの除去を行いますので、歯周病予防にとっては欠かせないことです。
Step1 小さな虫歯
治療しなければ虫歯は進んでしまいます。
健康な歯に比べたら詰めることで虫歯のリスクは増えてしまいます。
小さな隙間から細菌は忍び込んでくるのです。
Step2 二次的な虫歯により大きく詰め物をする
前回詰めたものの劣化が起きたり、定期検診で早期発見しないでいると、その時には前回よりも大きく歯を削ることになってしまいます。
Step3 さらに二次的な虫歯で神経を取り全体的に被せる
虫歯が進行すると、歯の中の神経まで及んでしまいます。
神経は歯の栄養源です。神経を取ってしまうと歯は枯れ木の様にもろくなっていきます。
Step4 歯の保存が難しくなり抜歯になってしまう
神経が無いため歯の抵抗力がさがり、歯が弱って折れたり感染を起こして抜歯をすることになってしまうのです。
定期的なメンテナンス(定期検診)をうけたり、万が一虫歯になってしまっても歯の健康を考えた材料を選ぶことによって抜歯をさけることは十分に可能です。
歯周病の進行は非常に遅いため、普段の口腔内の変化にはなかなか気づきません。
気づかないうちに歯周病は進行し、多くの人が歯槽骨が吸収して歯が動くのを感じてから初めて症状を自覚します。
さらに歯周病は口腔内だけでなく、全身にも影響を及ぼすことが最近分かってきました。
歯周病菌そのものは強い病原性を持っているわけではありませんが、菌が歯周炎を起こした歯肉から血液に入りやすい状態になり、全身疾患の原因にもなりえます。
歯の健康のためには、日頃からフッ素入り歯磨き粉を使って、ていねいに歯を磨くこと、そして定期的に検診を受けることが大切です。
治療などの必要がなくても、少なくとも1年に2~3回は受診するように習慣づけましょう。口の中をチェックしてもらったり、歯磨きでは落とせない歯石や着色汚れなども落としてもらったりすれば、虫歯や歯周病の予防にも効果的です。
家庭でのケアと、歯科医院での定期的なケアを上手に組み合わせていつまでも健康な歯を守りましょう。
セルフケアーですべての歯垢を取りきることが理想ですが、現実にはなかなか上手くはいきません。
(特に歯石はとても固いので歯ブラシでは、落とすことができません)
そこでセルフケアーで十分にプラークコントロールできない部分をサポートするのがプロフェッショナル・トゥース・クリーニング、PMTCです。
PMTCは、専門のトレーニングを受けた歯科医師・歯科衛生士が、歯の表面についた歯垢(細菌の塊)や沈着物を特殊な医療機器を使って完全に取り去った後、歯垢(細菌の塊)の再付着を防ぎ、歯を強くするためにフッ素を塗布する行為をいいます。
虫歯・歯周病の予防管理を目的として北欧でシステム化され、現在多くの国で行われています。
患者さまごとに合ったPMTCを受けることで、虫歯の再発および、歯周病の進行を防ぐことができます。
1.歯周疾患の改善及び進行防止
ご自身では、磨きにくい部位の歯垢(細菌の塊)を完全に除去し,歯肉の状態を健康にする。
2.虫歯予防
ブラッシングだけでは落とすことの出来ない歯垢(細菌の塊)を破壊し,フッ素塗布で歯垢(細菌の塊)の再付着を防ぎムシ歯の発生や進行をおさえる事が出来ます。
3.歯質の強化
歯垢(細菌の塊)を取りきった歯の表面に直接フッ化物入りペーストを用いることで歯の再石灰化(歯を強くする)を促進することができます。
4.審美性の向上
ステイン(タバコのヤニ、コーヒー、お茶などの着色)を除去し、光沢のある歯の表面を回復することができます。
近年、インプラント治療や精度の高いブリッジ治療によって抜いたところに歯をつくる事ができるようになりました。とてもすばらしい治療です。
ですが、ご自身の歯に勝るものはないのではないのでしょうか?
患者さまのお口の状態と調和して、その中で最良の治療を選択できるように心がけています。