根管形成用Ni-Ti製ファイルの繰り返し疲労試験

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「cyclic fatigue testing of nickel-titanium endodontic instruments」
根管形成用Ni-Ti製ファイルの繰り返し疲労試験

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容

ライトスビードファイル破折時における根管の湾曲と動作速度の影響を測定することから、
根管形成用NiTi製ロ-タリーエンジン器具の繰リ返し疲労を検素した。

湾曲角度と湾曲半径の両方を測定可能な新しい根管湾曲度評価法が導入された。

湾曲角度30° 45°および60°そして湾曲半径2mmもしくは5mmという仕様の
6種のステンレススチ-ル製のガイド管で、湾曲根管を実験的に再現した。

30号と40号のライトスヒ-ドファイルは、ガイドチュープに挿入され、
そしてmangtrolトルクスピード計測計のロ金にファイルヘッドを固定した。

模擬様作荷重は10g/cmを適用した。

ファイルは、破析するまで750、1300、あるいは2000rpmの回転数で
試験装置のなかを自由に回転作可能であった。

破折時の破壊寿命を測定した。

破壊寿命は回転数の影響を受けなかつなファイルは先端部で破折せずに、
むしろガイドチュープの湾曲中心点に相当するファイル柄の最大屈曲点で破折した。

同一実験条件下では、30号ファイルと比べてよリ太い
40号ファイルのほうが有意に破壊寿命が短かった。

湾曲半径が5mmから2mmに減少した場合、
そして湾曲度が30。以上の場合も同様に破壊寿命が短くなることが、
多変量解析の結果より示された(Pく005、power=09)。

走査型電子類徹鏡を用いた評価は疲労破折の様式として延性破沂を示した。

これらの結果から、根管形成用Ni-Ti製ロータリーエンジン器具破折の目安としては、
動作速度よリも湾曲半径、湾曲角度、および器具サイズが重要であることがわかった。

本研究は、周期的疲労破壊の技術コンセプトを支持するものであり、
そしてNiTi製ロータリーファイルの規格化破壊試験を行うためには、
湾曲状態において動的なファイル操作を考慮して行うべきであると示唆している。

本研究結果は、根管形成評価の際には、ひとつの独立変数として湾曲半径の影響を考慮すべきであることを示唆した。

直線根管と湾曲根管における根管形成の比較

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「a comparison of canal preparations in straight and curved root canals」

直線根管と湾曲根管における根管形成の比較

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容

ヒト単根永久歯の抜去歯を歯根の湾曲度に応じて分類した。

手用器具を用いて根管形成し 根管を断面観察したところ、
まっすぐな根管では湾曲根管に比べ より容易に円形状に根管形成されていた。

この英語論文を読んで、直線根管の方が形成が簡単であることが分かった。

profile 04 series29 NiTi製ロータリーファイルの 模擬根管における根管形成能

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「Shaping ability of profile 04 taper series 29 rotary nickel-titanium instruments
in simulated root canals」

profile 04 series29 niTi製ロータリーファイルの
模擬根管における根管形成能

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容
本研究の目的は、profile 04 series29NiTi製ロ-タリーファイルの
根管形硯能を測定することであった。

湾曲の角度と位置の異なった4種類の形状を有するように作
成された合計40の模擬根管を、
ステップダウン形成を用いてprofileファイルで根管形成した。

この2部構成レポートの第1部では、根形成時聞、ファイルの破損、
根管の閉塞、根管長の短縮化および三次元的な形成後の根管形態に
関するこのファイルの効率を述べる。

根管形成に要した時間は根管形状による有意な影響は受けなかった。
ファイルの破忻は生しなかったが、計52本のファイルが変形していた。

サイズ6のファイルがもっとも多数変形し、続いてファイルサイス5、3、
および4の順に変形の頻度か高かった。

根管の形状はファイルの変形に有意な影響を与えなかった。

いすれの根管もデブリーによる閉塞は生しておらす、
そして:根管形成による)作業長の短確化は平均0.5mm以下であった。

形成した根管の管腔内の様相は、はとんどの根管において明確なアビカルストップ、
滑らかな根管および見事に移行的なテーバーを呈していた。

Profile0.4series29NiTi製ロータリーファイルは速やかに根管形成し、
そして見事な三次元的形状を根管に作成した。

相当数のファイルが変形したが、本実験モデルの性質上、
そして設計上の固有の欠点のために、この変形現象か起きたかどうかの明確化はできなかった。

この論文を読んで、ロータリーファイルが変形することはあるが、根管形成には影響が無かった。
変形現象がおきれば すみやかにロータリーファイルを取り換えることを決めました。

NiTi製ロータリーファイルの破折とその原因

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「Rotary NiTi instrument fracture and its consequences」
Ni-Ti製ロータリーファイルの破折とその原因

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容
歯内療法器具の破折は、普段の日常診療に多大な支障をきたす処置上の問題である。

Ni-Ti製ロータリ-ファイルの出現により このファイル破析という問題は、
おそらくNi-Tiという大きな技術的進歩を採用するに
相当な障害として際立ってくるであろう。

破折の発生頻度を最小限にするため、NiTi製合金破損の
メカニズムを理解しようとする数多くの研究か行われている。

このことは、器具のテサイン、プロトコル、
および製造法の点において変化をもたらしている。

加えて、経験、テクニック、そして能力という
術者に関する要因にも影響を与えているようにみえる。

本稿で提示する論文の評価から、われわれは、この偶発症の予防と対
処に関する臨床指針を導くこととする。

この論文からNiTiの技術的開発は進んでいるが、破折することがあることを考慮して使うことにします。

歯内療法用ニッケルチタン製ロータリーエンジンファイルの動的疲労と繰り返し疲労

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「Dynamic and cyclic fatigue of engine-driven
rotary nickel-titanium endodontic instruments」

歯内療法用ニッケルチタン製ロータリーエンジンファイルの
動的疲労と繰り返し疲労

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容

工ンジン駆動型ニッケルチタン製ファイルを試験するための適切な基準がないことは、
あらゆる領域におけるこれら器員のさらなる研究の必要性を意味する。

本研究は、3種のエンジン駆動型ニッケルチタン製ロータリー歯内療法用ファイル
(profile, hero, quantec)を検索対象とし、
根管形成中に器具に影響を与えた曲率半経に関する
動的破壊時間を評価し、さらに破折が生したときの
とテーバーに基づいたファイル径と
そのときの破析様相も評価した。

それぞれのファイル群と曲率半径にそれそれのサイスとテーパーか行きわたるように
10本のファイルを無作為に選び、計600本のファイルとした。

ファイルは毎分350回転の速度で、
模擬根管として焼戻して処理された綱曲線金型に揮入した。
5mmと10mmの2種類の曲率半得を用した。

すべてのファイルの破折までに要する時聞を記録し、
それぞれのファイルの破析面を電子顕微鏡で分析した。

曲率半径が、ファイルの破折抵抗性を決定する
もっとも有意な要因であるとわかった。
曲率半径か小さくなるにつれて、破折までに要する時間は短くなった。

ファイルのテーバーも破析時間の決定に重要であるとわかった。

直径が大きくなるほと、破折に要する時間は短くなった。

すべてのケースで、破析は、延性特性によるものであった。

こうして、ファイル破析の主原因は繰り返し疲労破析であることかわかリ、
この分野におけるさらなる解析や基準の設置が必要であることがわかった。

この論文を読んで、ファイルが少しでも変形した場合は すぐに捨てるように決めました。