高解像度CTにより評価された根管形成後の根管形態の変化

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「Changes in root canal geometry after preparation assessed by
High-resolution computed tomography」

高解像度CTにより評価された根管形成後の根管形態の変化

根管治療の論文を読みました。

学んだ内容

根管の解剖学的形態は根管形成中に変化し、これらの変化は用いる術式によリ
おそらく異なってくるであろう。

そうした変化を根管形成前後の断面を計測することによりin vivoにおいて研究した。

今回のこの研究では、根管形成後の根管編における変化を評価するために、
非破県的に評価可能な高解像度CTを用いた.

マイクロスキャナを抜去歯6歯における18根管の解析のために用いた。

根管は、Kファイル、lightspeedファイル、
およびprofile04ロータリーファイルを用いた根管形成の術前・術後において
それそれスキャンされた。

特別な据え付け装置を用いることで、根管形成後の標本を
正確に再配置し、スキャンすることが可能であった。

それそれの根管の形成前後の表面積(deAinmmin mm)
体積(deItaVⅲmm)の相違は特注のソフトウェアを用いて計算された。

deItaVは、1.61土07の平均で、値の範囲は.064から2.86であリ、
一方、deItaAは4.16土2.63の平均で、値の範囲は072から9.66であった。

Kファイル、Lightspeedファイル、およびロータリーファイルのdelkavとdeltaaの平均値は、それぞれ298であった。

根管の解剖学的膨態と根管形成の影響は、さらに構造モデル指標と
the transportation of centers of massを用いて解析された。

本研究条件下では、術式それ自体よリも術前のいろいろな根管形状か、
根管形成中の変化にさらに影響を及ぼしていた。

したがって、根響の解割学的形態に対する根管形成器員の影響を比較する研究では、
術前の根青形状のディテールも考慮すべきであると考えられる。

マイクロCTによリ評価された4種の NiTi製根管形成手技の根管形態に対する影響

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「effects of four niti preparation techniques on root canal
geometry assessed by micro computed tomography」

マイクロCTによリ評価された4種の
Ni-Ti製根管形成手技の根管形態に対する影響

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容

目的
本研究は、ヒト上顎大臼歯抜去歯から三次元的に再現された根管を用い、
4つの根管形成手技の効果を根管の体積と表面積に対して比較した。

加えて、マイクロCTデータを、4種の根管形成手技に関する
形態測のバラメータ描写のために使用した。

方法
マイクロCTスキャナは上顎大臼歯抜去歯の根管解析に用いられた。

NiTi製Kファイル、Lightspeedファイル、profile04および
GTロータリーファイルを用いた根管形成前と後に、標本をそれそれスキャンした。

象牙質削除量、根管の直線化、未形成領域の割合、
そして根管偏位の差を、持別に開発したソフトを用いて計算した。

結果
根管形成によリ、根管の体積と表面積は増大した。

形成された根管は、未形成の根管と比べて、有意な円形化、
径の増大化、および直線化を示していた。

しかしなから、どの根管形成テクニックを用いても、
根管表面積の35%以上がいまだ形成されないまま残っていた。

検索した3種の根管形態間に有意差が認められた。

一方で、根管形成手技による差はほとんど認められなかった。

結論
マイクロCTシステム解析では、4種の根管形成手技に差ははとんと認められなかった。

対照的に、根管形態の相違による多大な影響が示された。

根管形成の生体力学的側面について十分に理解するためには、
三次元的解析法を用いたさらなる研究が必要となる。

手用Ni-Ti製ファイル、エンジン駆動型Ni-Ti製ファイルおよびK-FIexファイルを用いた根管形成の比較

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「a comparison of root canal preparations using NiTi hand
NiTi engine-driven and K-flex endodontic instruments」

手用Ni-Ti製ファイル、エンジン駆動型Ni-Ti製ファイルおよび
K-FIexファイルを用いた根管形成の比較

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容

本研究は、手用NiTi製ファイル、エンジン駆動型NiTi製ファイル、
および手用ステンレススチール製ファイルによる根管形成を比較するために
駆動型改良型Bramante法とテジタル減算ソフトウェアを用いた。

60根のヒト下顎大臼歯抜去園の近心根を、無作為に5群に分類した。

歯根は、透明レジンに包理した後、根尖部と根中央部において横断した。

実験詳Aにおいては、K-Flexファイルを用い
ターンアンドプル法で根管を形成した。

実験群Bにおいては、手用NiTiファイル(mity)を用い実験群Aと同様に
ターンアンドプル法で根管形成した。

実験群cはエンジン駆動型NiTi製ファイル(NTsensor)で形成した。

実験群Dは手用NiTi製ファイル(NT sensor lightspeed)および
手用NiTi1製ファイルはk-flexやmityファイルにより、

根管の偏位(トランスポーテーション)を有意に小さく(Pく005)、
根管中心を有意に保持し、

象牙物切削量も有第に少なく、そしてよリ円形に近く根管形成していた。

NT sensorとlightspeedによるエンジン駆動を用いた根管形成は、
手用ファイルよリ有意に早く根管形成できた..

この論文から エンジン駆動型のファイル形成の方が 手用ファイルより
早く根管拡大ができることが分かった。

湾曲根管を根管形成するための バランスドフォースのコンセプト

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「The balanced force concept for instrumentation of curved canals」

湾曲根管を根管形成するための バランスドフォースのコンセプト

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容

根管の湾曲はつねに根管形成をややこしいものにしている。

そこで12年以上の試行錯誤の実験から開発したバランスドフォースのコンセプトを、
湾曲の影響を克服するための手段として提案する。

このコンセプトは根管の湾曲に関連して生じる望ましからざる過剰切削を
制御可能な力の大きさを用いている。

正回転は基準となる力の大きさを維持する手段となり、
そして逆方向へ回転することにより術者による有限制御が与えられる。

コンセプトの各ステップを、図表評価、数理計算、曲けモ-メント、
研究用根管、薄切歯、および臨床工ックス線写真として記録して本論文に示した。

そのコンセプトは、新設計のKファイルを導入することで、実現可能となる。

この論文から、湾曲根管にはバランス度フォーステクニックが有効であることが
分かった。

根管形成用Ni-Ti製ファイルの繰り返し疲労試験

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「cyclic fatigue testing of nickel-titanium endodontic instruments」
根管形成用Ni-Ti製ファイルの繰り返し疲労試験

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容

ライトスビードファイル破折時における根管の湾曲と動作速度の影響を測定することから、
根管形成用NiTi製ロ-タリーエンジン器具の繰リ返し疲労を検素した。

湾曲角度と湾曲半径の両方を測定可能な新しい根管湾曲度評価法が導入された。

湾曲角度30° 45°および60°そして湾曲半径2mmもしくは5mmという仕様の
6種のステンレススチ-ル製のガイド管で、湾曲根管を実験的に再現した。

30号と40号のライトスヒ-ドファイルは、ガイドチュープに挿入され、
そしてmangtrolトルクスピード計測計のロ金にファイルヘッドを固定した。

模擬様作荷重は10g/cmを適用した。

ファイルは、破析するまで750、1300、あるいは2000rpmの回転数で
試験装置のなかを自由に回転作可能であった。

破折時の破壊寿命を測定した。

破壊寿命は回転数の影響を受けなかつなファイルは先端部で破折せずに、
むしろガイドチュープの湾曲中心点に相当するファイル柄の最大屈曲点で破折した。

同一実験条件下では、30号ファイルと比べてよリ太い
40号ファイルのほうが有意に破壊寿命が短かった。

湾曲半径が5mmから2mmに減少した場合、
そして湾曲度が30。以上の場合も同様に破壊寿命が短くなることが、
多変量解析の結果より示された(Pく005、power=09)。

走査型電子類徹鏡を用いた評価は疲労破折の様式として延性破沂を示した。

これらの結果から、根管形成用Ni-Ti製ロータリーエンジン器具破折の目安としては、
動作速度よリも湾曲半径、湾曲角度、および器具サイズが重要であることがわかった。

本研究は、周期的疲労破壊の技術コンセプトを支持するものであり、
そしてNiTi製ロータリーファイルの規格化破壊試験を行うためには、
湾曲状態において動的なファイル操作を考慮して行うべきであると示唆している。

本研究結果は、根管形成評価の際には、ひとつの独立変数として湾曲半径の影響を考慮すべきであることを示唆した。