invasion of dentinal tubules by oral bacteria

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「エンドのための論文」の論文を
読んでいます。

学んだ内容

invasion of dentinal tubules by oral bacteria
☆口腔内細菌による象牙細管の浸潤☆

象牙細管の細菌侵入は、エナメル質や セメント質被覆の健全性が侵害され、
象牙質が露出したときに通常起こる。

細菌産生物質は象牙細管を通り歯髄へと拡散し、
そして象牙質/歯髄複合体における炎症性変化を惹起する。

これらの 炎症性変化は、細菌侵襲を排除し、感染ルートを遮断するかもしれない。

もし細菌侵入が抑制できなければ、 細菌浸潤は、 歯髄炎、 歯髄壊死、根管系の感染、
および根尖病変をもたらすことになる。

数百の細菌種が口腔内に存在することが知られている一方で、比較的少なく限られた細菌群が、
象牙細管に浸潤し、その後の根管空隙の感染に関与する。

う蝕象牙質および健全象牙質の両方において、グラム陽性細菌が細管に存在する微生物のなかで優位である。

ユウバクテリウム属、プロピオニバクテリウム属、ビフィドバクテリウム属 、
ペプトストレプトコッカス- ミクロス、そしてベイロネラ属といった、 比較的多数の偏性嫌気性菌が
存在する ことから、 これらの細菌の成長に好ましい環境であることが示唆される。

ポルフィロモナス属をはじめとするグラム陰性偏性嫌 気性得菌はそれほど多く回収できなかった。
レンサ球菌は、象牙質に侵入する細菌のなかでもっともよく同定される細菌のひとつである。

細菌接着および細管内成長を刺激するコラーゲン! などの象牙細管成分をレンサ球菌が認識していることを、
近年の科学的根拠は示唆している。

浸潤したレンサ球菌と他の口腔内細菌との特異的な相互作用は、
その結果、選択的な細菌分類による象牙質侵入を容易にしている。

細菌の象牙細管浸潤にかかわる仕組みを理解することは、 歯内療法の実践に役立つ口腔ケア製品や、歯科材料に反映される抑制化合物のような新しい制御法の開発の機会を得られることになるだろう。

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