ホームケアや食習慣

アクアデンタルクリニック院長の高田です。
予防・メンテナンスの資料を読んでいます。

母乳の優位性や咀嚼型乳首の哺乳瓶の使用、発達に合わせた離乳の開始や進め方が 必ずしも母親の置かれた環境になじまないこともあるという。家庭と仕事の両立を求められる母親の場合や完全母乳の育児は困難であることも多い。保育園への入園などの都合で早期の離乳の開始、進行が求められることもある。そうした母親の置かれている環境の改善も また別のアプローチとして必要だが、現在の個々の環境に合わせて 母親にプレッシャーを与えぬようにサポートする姿勢が重要である。乳幼児期に広範囲な う蝕を持つ子供は少ないとはいえ そういう子供に対しては従来通り治療的なアプローチが必要である。今後 100歳まで生きるのが当たり前になるであろう世の中においては ただ歯が残っていることを目標にするのではなく 一生涯おいしく食べられるということを目標にしたい。歯が残っていても食べることができなければ意味がないのである。高齢者の口腔機能の低下は課題であるが、幼児期に獲得すべき口腔機能が獲得できないまま育った子供たちが現在の高齢者より高齢になったときに、きちんとおいしく食べられるかどうか 危機感を持って対応せねばならない。これらが高齢者になってもおいしく食べられることが当たり前にできるようにすることこそ、現在の歯科医療を担う我々の最大の任務である。

ホームケアや食習慣が適切かどうか確認

歯が萌出してきた時にはその形態を注意深く観察する

メインテナンス受診をしにくくしている要因)習い事、中学受験がないかどうか確認する

混合歯列期1年あたりのDMFTの増加に関連する要因を示した。混合歯列期の永久歯う蝕病変の発生は メインテナンス受診をしない患者でもっとも多くなり定期・不定期にメインテナンスを受け、食習慣、ホームケアが適切な患者でもっとも少なくなる。つまり、う蝕コントロールとしては乳歯列期と同じで、望ましい生活習慣を確立することがもっとも重要である。また、適切な生活習慣の獲得が将来にもつながっていく。低年齢ほど、当たり前のことを身に着けることの意義は大きい。乳歯列期と異なり患者本人への教育が主体となり、年齢的にもコンプライアンスをえるのは難しい。メンテナンスできるような体制を整えていくことが大切である。同一の患者群において12歳までに充填処置を行った部位と これぞれの病変数である。この時期に永久歯に発停する病変は 上下顎とも第一大臼歯がもっとも多く、咬合面裂溝と近心隣接面がほぼ同数を占める。裂溝については慎重な診査を行い、結果に応じてシーラントなどの処置を行う。近心隣接面については、乳歯の病変が多発するDE間と同様にフロス、フッ化物の使用以外に決め手がない。