アクアデンタルクリニック院長の高田です。
日本口腔外科学会から出ている
「 抗血栓療法患者の抜歯のガイドライン」 を読んで勉強しています。
ガイドラインの中の大切な内容をまとめながら、ブログに残していきたいと思います。
英国のガイドラインでは,血液凝固能検査のPTINR(Prothrombin Time-International Normalized Ratio: プロトロンビン時間の国際標準比,以下 INR)値が2.0~4.0の治療域に安定している場合にはワルファリンを継続したまま抜歯を施行し ても重篤な出血性合併症はないため,中断するべきではないとしています(Br Dent J, 203).しかし,本邦では,医師と歯科医師の間で,抜歯時のワルファリ ンや抗血小板薬の取り扱いに関しての統一見解がなく,各施設により対応が異なり,依然として同 薬剤を中断して抜歯を行う施設が多いのが現状と思われます.また,医師や歯科医師だけではなく 抜歯時にワルファリンや抗血小板薬を中断すると認識している患者がいるのも問題です.そのため, 歯科領域において日本人に適したエビデンスに基づくガイドラインを作成し,医師と歯科医師との コンセンサスを形成する必要があります.
抗血栓療法
抗血栓薬には,血管が閉塞されないように血栓の形成を抑える抗凝固薬と抗血小板薬の他に, 形成された血栓を溶解する血栓溶解薬があり,抗血栓療法は,血栓形成抑制を目的とした抗凝固 ならびに抗血小板薬療法,血栓除去を目的とした血栓溶解療法に大別される
本邦の代表的な抗血栓薬
<抗凝固薬>
経 口:
ワルファリンカリウム(ワーファリン®) 直接トロンビン阻害剤 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩酸製剤(プラザキサ®) 選択的直接作用型第Xa因子阻害剤 リバーロキサバン(イグザレルト®) アピキサバン(エリキュース®) エドキサバントシル酸水和物(リクシアナ®)
非経口:
ヘパリン製剤 未分画ヘパリン 低分子量ヘパリン ダルテパリン(フラグミン®,ヘパクロン®) エノキサパリン(クレキサン®) 抗トロンビン剤 アルガトロバン(アルガロン ®,ノバスタン ®,スロンノン®) ヘパリノイド ダナパロイドナトリウム(オルガラン®) 合成Xa阻害剤 フォンダパリヌクスナトリウム(アリクストラ®)
<抗血小板薬>
経 口:
アスピリン(バイアスピリン®,バファリン81®) 塩酸チクロピジン(パナルジン®,チクロピン®) 硫酸クロピドグレル(プラビックス®) ジピリダモール(ペルサンチン®,アンギナール®) シロスタゾール(プレタール®) イコサペント酸エチル(エパデール®) 塩酸サルポグレラート(アンプラーグ®) トラピジル(ロコルナール®) ベラプロストナトリウム(ドルナー®,プロサイリン®) リマプロストアルファデクス(オパルモン®,プロレナール®)
<血栓溶解薬>
t-PA剤(組織型プラスミノーゲンアクチベーター),ウロキナーゼ
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