インプラント術前診査における口内法・パノラマ X 線撮影、断層撮影

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

日本歯科放射線学会から出ている
「 インプラントの画像診断ガイドライン」 を読んで勉強しています。
ガイドラインの中の大切な内容をまとめながら、ブログに残していきたいと思います。

インプラント術前診査における口内法・パノラマ X 線撮影、断層撮影 は?

欧米のガイドラインでは、インプラント術前検査において、単純 X 線撮影(口 内法 X 線撮影、咬合法X 線撮影、パノラマX 線撮影、側方頭部 X 線規格撮影)に従来型断 層撮影(1 歯ないし小領域)あるいは CT(多数歯領域)を組み合わせることを推奨してい る。

しかし、CT以外の撮影法の役割については十分な検討はなされていない。 

術前に必要とされる情報のうち,単純 X 線撮影で評価可能なのは,残存歯槽骨高さ,骨 形態,病変の存在,解剖構造の位置(上顎洞、下顎管、オトガイ孔,切歯管等)などで ある(EL. VI)。

・ パノラマ X 線撮影では,固有の拡大率により周囲解剖構造の位置把握の精度は低くな るが、参照体を用いることにより CTとの差は少なくなる(EL. V)。 ・ 断層撮影は、欧米のガイドラインで顎骨の横断像を得る方法として推奨されている。従 来型断層撮影装置とパノラマ X 線撮影装置に断層機能を付加した装置によるものと大 別できる。適切な断層面の設定が重要であり、多数のインプラントの埋入が計画されている場合には、個々の計画部位に断層面を合わせる必要があるために、検査時間を要す
る。しかしながら、少数歯欠損の検査の場合には被曝線量は少ない。この画像の寸法精 度は高く、また細かい骨梁構造を観察できることが報告されている。・ デジタル撮影法は通常のフィルム法より、精度及び正確度が高い

。 ・ 高度顎堤吸収を伴う患者の下顎前歯部インプラントの辺縁歯槽骨吸収評価では、口内法 X 線撮影とパノラマ X 線撮影との差は少ない