歯周外科治療法の種類、治療内容

アクアデンタルクリニック院長の高田です。
日本歯周病学会から発表されている

「 歯周病の検査・診断・治療計画の指針 」 を勉強しています。

ガイドラインの中の大切な内容をまとめながら、

ブログに残していきたいと思います。

歯周外科治療の内容

歯周外科手術を行うにあたっては,術前にいくつかの条件を満たしておく必要がある.
すなわち,
1 患者への説明が行われ同意が得られていること,
2 患者の全身状態がよいこと,
3 患者の口腔衛生状態がよいこと,
4 喫煙がコントロールされていることである.

歯周外科手術は,その目的により組織付着療法,歯周組織再生療法,切除療法,歯周形成手 術の 4 種類に分類される.
どの歯周外科手術を行うのかは,骨欠損形態,患者の口腔衛生状態, 歯周組織検査所見,エックス線所見などから総合的に判断する.

歯周外科手術は,一般的に再評価時のプロービングポケットデプスが概ね 4 mm 以上,
プロー ビング時の出血(+)が適応となるが,プロービングポケットデプスがこれより浅かったり
プロービング時の出血がなくとも,歯肉の形態不良改善のために手術が行われることがある.
歯周外科手術の術式を選択するにあたっては,骨欠損状態が重要な判断基準となる

組織付着療法
組織付着療法は,歯根面および歯周ポケットの内部に蓄積した細菌および細菌由来の汚染物質を徹底的に取り除き,
歯肉軟組織が根面に付着するのを促すことを主目的とした手術法と 定義される.
組織付着療法では,積極的な骨切除・骨整形術は行わず,歯肉弁の根尖側移動も 行わない.
また,本療法には,歯周ポケット掻爬術,新付着術,フラップキュレッタージ(アクセスフラップ手術),
ウィドマン改良フラップ手術などが含まれる.

おもな組織付着療法の選択基準,手術の特徴と適応症を示す.
患者の口腔衛生状 態が十分に管理されている症例では,組織付着療法のほうが切除療法よりも付着の獲得量が多 い.