Ni-Ti製ロータリーファイルの根管形成と さまざまな薬物を使用した根管内細菌の減少

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

Ni-Ti製ロータリーファイルの根管形成と
さまざまな薬物を使用した根管内細菌の減少

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容
本研究の目的は、NiーTi製ロータリーファイルと1.25%次亜塩素酸ナトリウムによる根管洗浄を併用したとき
の、細菌減少量を評価することである。
本研究ではさらに、1週間以上の水酸化カルシウム貼薬による付加的抗菌効果についても検証した。
慢性根尖性歯周炎の工ックス線像と臨床症状を有する42歯の実験材料が集められた。
根管は、術前、根管形成中、根管形成後、そして水酸化カルシウム貼薬後にサンプリンクされ、採取し
たサンプルは37℃で7日間嫌気培養された。
各サンプルの細菌は定量され、そしてその計算と比較には対数値を用いた。
術前に採取したサンプルから感染根管であることがわかった。
次亜塩素酸ナトリウムを洗浄剤として使用すると、滅菌生理食塩水と比較して、
細菌の有意に著しい減少傾向が認められた(P<0.05)0次亜塩素酸ナトリウムを併用した根管形成後において、 61.9%の根管が無菌であった。 少なくとも1週間の水酸化カルシウム貼薬を行うと、92.5%の根管が無菌となった。 この結果は次亜塩素酸ナトリウム洗浄のみの場合と比へ、有意に減少していた(P<0.0001)。 本研究結果は、ロータリーファイルを併用した次亜塩素酸ナトリウムの根管 洗浄は、歯内療法中に根管内細菌を減少させる重要なステップであることを示している。しかしながら、この 手法では必すしも根管を無菌にできなかった。よリ予見性をもって根管内を無菌イ匕するという目標を達成する ためには、本法に水酸化カルシウム貼薬を追加処置することが、望ましいと思われる