マイクロCTによリ評価された4種の NiTi製根管形成手技の根管形態に対する影響

アクアデンタルクリニック院長の高田です。

「effects of four niti preparation techniques on root canal
geometry assessed by micro computed tomography」

マイクロCTによリ評価された4種の
Ni-Ti製根管形成手技の根管形態に対する影響

根管治療の英語論文を読みました。

学んだ内容

目的
本研究は、ヒト上顎大臼歯抜去歯から三次元的に再現された根管を用い、
4つの根管形成手技の効果を根管の体積と表面積に対して比較した。

加えて、マイクロCTデータを、4種の根管形成手技に関する
形態測のバラメータ描写のために使用した。

方法
マイクロCTスキャナは上顎大臼歯抜去歯の根管解析に用いられた。

NiTi製Kファイル、Lightspeedファイル、profile04および
GTロータリーファイルを用いた根管形成前と後に、標本をそれそれスキャンした。

象牙質削除量、根管の直線化、未形成領域の割合、
そして根管偏位の差を、持別に開発したソフトを用いて計算した。

結果
根管形成によリ、根管の体積と表面積は増大した。

形成された根管は、未形成の根管と比べて、有意な円形化、
径の増大化、および直線化を示していた。

しかしなから、どの根管形成テクニックを用いても、
根管表面積の35%以上がいまだ形成されないまま残っていた。

検索した3種の根管形態間に有意差が認められた。

一方で、根管形成手技による差はほとんど認められなかった。

結論
マイクロCTシステム解析では、4種の根管形成手技に差ははとんと認められなかった。

対照的に、根管形態の相違による多大な影響が示された。

根管形成の生体力学的側面について十分に理解するためには、
三次元的解析法を用いたさらなる研究が必要となる。