アクアデンタルクリニック院長の高田です。
日本歯科保存学会から出されている
「う蝕治療ガイドライン」を読んでいます。
一般的な修復処置の基準として以下のようなものを挙げている。
・歯冠部う蝕では象牙質へ達している場合
・う蝕によって歯髄症状が生じている、あるいはすぐに生じそうな場合
・修復処置によって回復することのできる咬合・機能障害がある
・審美的障害があり、修復処置で改善することができる場合
・歯の欠損部への食片圧入や それによる口臭の訴えがある場合
・近接する歯周組織の健康状態を回復することができる場合
・修復物がアレルギー反応を引き起こした場合
・患者が過度な心理的ストレスのために修復処置を望む場合
以下のような情報を参考にして、う蝕の深さでは歯髄保護と修復処置のやりやすさ、患者への負担や治療後の満足度などを考慮して、エックス線写真で象牙質の外側1/3を超える場合は ただちに修復処置を行うことが推奨される。
歯質の硬さや色は、除去すべき う蝕象牙質の診断基準になるか?
硬いう蝕象牙質は軟らかいう蝕象牙質に比べ細菌数が有意に少ない。一方、コク着色したう蝕象牙質を除去すると細菌感染のない飴色ないし亜麻色の透明層となる。よって、鋭利なスプーンエキスカベータまたは低回転のラウンドバーを用い、歯質の硬さや色を基準にして う蝕象牙質を除去することが推奨される。
う蝕象牙質の除去に う蝕検知液を使用すべきか?
う蝕検知液を使用することにより、確実に感染歯質を除去し、過剰切削を回避することができる。よって、う蝕象牙質の除去に う蝕検知液の使用を推奨する。